「インストールの途中だビル」は、長らく使われていなかった6階建ての空きビルに作家たちが次々と拠点を構え、2012年に誕生しました。
この約400㎡の空間は、現代美術家、ファッションデザイナー、演劇団体、建築家、靴職人、ジュエリーデザイナーなど、多様なジャンルのクリエイターたちが集い、25組・約40名が共同運営するインディペンデントな創作の場として機能していました。
異なる分野の表現者たちが交わりながら、それぞれの活動を展開する「インストールの途中だビル」は、単なるアトリエの枠を超え、新たなアイデアやコラボレーションが生まれる実験的な空間として、創造の可能性を広げてきました。
今回のプロジェクトは、老朽化により取り壊しが決まった「インストールの途中だビル」の記憶を未来へと残すことを目的にスタートしました。思い出が詰まった空間を、そのままの姿で記録するため、各アトリエを360度カメラで撮影。そこにあった創作の痕跡や空気感を、その瞬間のまま閉じ込めました。
完成した360度のバーチャルツアーでは、まるで当時にタイムスリップしたかのようにビルの中を自由にウォークスルーすることができます。従来の2D写真や動画とは異なり、自分の好きな視点で空間を巡り、かつてここで紡がれたストーリーや息遣いを感じることができる、没入感のあるインタラクティブな体験を実現しました。
さらに、かつてこのビルで活動していた住人たちのインタビュー動画を各シーンに配置。それぞれのアトリエや共有スペースに込められた思い出や、この場所への特別な想いを語っていただきました。
かつての住人たちの言葉が、このビルが持っていた唯一無二の時間をより鮮明に浮かび上がらせます。
ビルがなくなった後も、WHERENESSにアクセスすれば、何度でも記憶を呼び起こし、まるで当時にタイムスリップしたかのように思い出を振り返ることができます。
これは、ただ記録を残すだけではなく、時間を超えて体験できる、エモーショナルで新しい形の思い出の残し方。私たちは、取り壊される建物や失われる空間、消えてしまう展示などをありのままの姿で記録し、未来へとつなぐお手伝いをいたします。
大切な空間を残したいとお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。